干しとは?/ プロミス
[ 148] 干し首の作り方
[引用サイト] http://cruel.org/kitchen/shrunken.html
南米の、ヒバロと呼ばれる人たちは、敵の頭を干して縮めるので有名なんだ。ツァンツァ、または干し首のトロフィーを確保するためだけに、よその部族に襲撃をしかけたりする。この襲撃は小規模なのがふつうで、一軒だけをねらって、被害者が気がつかないように奇襲をかけるんだよ。このトロフィーは、首を奪った人に名誉をもたらして、犠牲者たちの復讐に燃える魂が中にこもっているのだとされる。 相手をつかまえて最初にやるのは、かわいそうな犠牲者の頭をちょん切ることだ。皮膚を胸のてっぺんあたりで背中のほうまでぐるっと切って頸骨に近いところで頭を切り落とす。頭どろぼうは、頭にツルを通して運びやすくしてから、急いで退却する。その頭は、家に帰る道中に少しずつ休憩するときに、 5 日から 6 日かけて加工されるんだ。まず頭の後ろのところに切れ目を入れて、皮を頭蓋骨からていねいにはぎとる。頭蓋骨のほうは「アナコンダへの贈り物」として川に放り込むんだって(Harner, The Jivaro, p. 187)。それから皮膚を淡水で一時間くらいゆでる。すると皮は、もとの半分くらいの大きさにまで縮むんだ。それを棒にかぶせて乾かそう。 こんどは、皮を裏返して、肉が残っていたら全部こそげ落とすんだ。そしたらもう一回、裏返してもとの状態に戻してから、頭蓋骨をぬきとった後頭部の切れ目を縫い合わせる。それから口をひもで縛って閉じよう。そして小さな石をいくつか火で熱して、その皮の中に入れる。そして中で転がして、冷えてきたらそれを取り出す。このプロセスを繰り返すとツァンツァ はかなり縮んできて、石じゃ入らなくなる。こんどは熱い砂を使ってもっと縮めていくんだ。頭の形ができたら、熱いナイフを口のところに当てて乾かしてやる。こうして縮めてる間ずっと、首のところは穴をあけてひもを通して閉じておいて、頭といっしょに縮むようにしよう。 この間ずっと、皮は木炭の粉でこすりつづけることになってくる。これはわざと皮膚を黒っぽくして、頭の前の持ち主のムシアク、または復讐にもえる魂が、外を見られないようにするためだ。縮むのが終わった頃には、ツアンツアはげんこつくらいの大きさになる。唇に、ヤシの実でつくったピンを 3 本通してしばりあわせる。まぶたのところには、赤い木の実を入れたりする。頭のてっぺんのところには小さな穴をあけて、そこにひもを通して、ツァンツァを身につけられるようにする。 ここで、入念なお祭りを 3 回する。一回目のお祭りは 2 日間続く。二回目はずっと念入りで、 5 日間続く。このお祭りに必要なものをそろえるのには、 1 年以上かかることもよくある。このお祭りをやるのはツァンツァ狩りの人たちで、お客に気持ちよく過ごしてもらうためだけに、新しく家をたてたりまでするんだ。数ヶ月して、充分にものが集まるようなら、三回目のお祭りをやる。このときにはツァンツァの加工もさらにすすむ。ピンを唇から抜いて、綿の糸(ふつうは唇の穴ごとに 2 本ずつ、長さ60から90センチくらい)をその穴に通そう。村人たちはツァンツァからムシアクを祓うためにおまじないをみんなで唱えて、魂をふるさとの村に送り返してあげる。耳からは、オオハシ鳥の羽をぶらさげてかざりにする。ツァンツァは頭どろぼうが手元において、死んだらいっしょにお墓に入れられることが多いらしい。 ムシアクは、お祭りのときにはツァンツァを使ってコントロールできるような力を持ってるとされる。ほとんどのツァンツァは、自分の部族以外の村から調達されるけれど、ごくまれに、同じ部族の一員で、別の村(すごく遠くの村か、敵の村)に住んでいる人も対象になるよ。このときには、頭はちょん切らない(それだとちょっと残酷すぎるでしょう)。髪をぬいて、それをヒョウタンに蜜ロウで止める。それがムシアクの居場所になる。あと、ときどきナマケモノの頭も干される。ナマケモノは、人間以外でムシアクを持てる唯一の動物と思われているからなんだ。 収集家や博物館がでてきたので、干し首をほしがる人も増えた。ヒバロの人たちはもちろん、こんな大切な持ち物を手放すのはいやがったし、それに同じ頃に、この習慣もだんだん廃れてきた。ツァンツァが減る一方で、ほしがる人は増えてきて、値段も高くなっていった。とっても精巧なにせものが動物の皮でつくられて、これにだまされた収集家や博物館もたくさんいた。いまでも、こういうにせものをおみやげに売っていたりするよ。こういう古いにせものは、「クラシックにせもの」として売られて、高い値段がついていたりもする。この干し首のイメージは、パルプ小説やB級映画のおかげでアメリカの大衆キッチュ文化にしっかり根付いているし、ときどきゴム製のやつが、車の後部ガラスにぶら下がっていたりする。 干し首の模型をつくるやりかたはいくつかある。たとえば、はりぼてを作るのが得意なら、なかなかすてきな模型がつくれるよ。あるいは昔ながらのやりかたとして、リンゴを使う方法がある。これは見かけはそれほど本物らしくはならないけれど、とてもすてきにしわくちゃな頭ができるし、つくるときにホントに縮むから、仕上がりも偶然が作用してくる。1960 年代には、リンゴで干し首をつくってそれに髪やビーズや羽でかざるためのキットがあって、俳優のヴィンセント・プライスの広告で売っていたんだ。 まずリンゴを用意しよう。なるべく大きいほうがいい。相当縮んでしまうからね。それから、皮むき器かなにかで皮をきれいにむこう。てっぺんと底の皮はちょっと残ってもかまわない。そしたら、小さなナイフを使って、顔を彫り込んでいこう。うまく仕上げるには少し経験がいるけれど、何回かやるうちにコツがわかってくるはず。こんなところに気をつけよう: 顔の部品(鼻とか口とか)はすごく大きくしておくように、縮むと、こういうのは思ったよりずっと小さくなるから。 ナイフであまり深い切り込みをいれないこと。表面に残った切り込みは、縮むときに開いちゃうかもしれないよ。 顔を刻み終わったら、リンゴ頭を「塩漬け」にすることになる。水4カップに、塩を半カップとかしてそこにリンゴ頭をつけ込む。そのまま24時間おいておこう。そうしたら取り出して、紙クリップをのばすか、硬い針金を用意して、片方に小さなわっかを作っておく。あとでひもを通すのに使うんだ。その針金かクリップをリンゴのてっぺんに突き刺して、底までぶちぬく。底から出てきたら、それを曲げて止めよう。リンゴ頭をそのクリップでぶら下げて干すのだ。湿らないようなところを選ぼう。二、三週間たったら、完成だ。 もし住んでるのが湿り気の多いところで、リンゴ干し首が乾燥しないで腐っちゃうようなら、オーブンか天火を100度くらいにあわせて、真ん中の段にリンゴ頭をおいて乾燥させてから、外に出して干そう。 興味があれば、木炭で黒くしてみてもいいね。湿気るとダメになるから、ポリウレタンとかシェラックみたいな透明マット仕上げ剤でコーティングしてやるといい。もしもっと「本物」のツァンツァらしくしたかったら、唇のところを太いタコ糸(ちょっとやすりでこすったりしてボワボワにするとそれらしい)で縫ってみたり、にせの髪の毛をつけてみたりするとおもしろいよ。 いまの時代ってのはホントにへんてこで、こんな文章にまで免責条項がいるんだって。でも、この「干し首のつくりかた」は歴史の話で、ホントにつくってみようと言ってるわけじゃないってことは忘れないでね。それに、ほかの人の首を干したりするのは、あまり行儀のいいこととは思われてないんだから、おうちでそういうことをしてはいけないよ。だれかの人殺し傾向にまで責任なんか持たないからね。干すのはリンゴだけにしておくれ。お願いだから。 |
[ 149] 乾物研究室−干し野菜
[引用サイト] http://www.geocities.jp/kanbutu_kenkyu/hosi.html
晴れた日に、野菜を日なたにおいておくと、干涸らびてしまいます。この「干涸らびた野菜」こそ、干し野菜。即席の乾物です。同じ涸れた野菜でも、冷蔵庫の奥の「しなびた野菜」とは違います。しなびた野菜が味もそっけも、野菜らしさも失ってしまうのに対して、日をあびた干し野菜には歯ごたえ、甘みがうまれます。おいしくなるんです。それはお日さまの力。甘みが増すということは、栄養的にも変化しているのかもしれません。 そもそも食品が悪くなるのは、水分をふくんでいるから。水分を抜けば、長期保存が可能になります。乾物は、食品を保存し、有効利用するための<ちえ>です。収穫しすぎた野菜を、冬まで保存するために干す。食品を北から南へ運ぶのに、腐らせないために干す。 それは日本に限ったことでなく、海外でも同じ。ドライトマトも、もともとは収穫しすぎたトマトを、保存するために乾かしたもの。 収穫しすぎた野菜も、干せば無駄にしないですみます。いつまでもおいしく食べることができます。野菜を買いすぎてしまったとき。ちょっぴり余ってしまったとき。冷蔵庫のこやしにせず、ぜひ干してみてください! 夏場のカラッと晴れた日がオススメ。湿気のすくない秋もいいでしょう。湿気の多い日は、同じ晴天でも、なかなか野菜が乾きません。 干し方や道具は自由です。干したくなったら新聞などを敷き、その上にカットした野菜を広げます。あるいはザルやカゴにのせて干せば、持ち運びがラク。虫や鳥が心配なら、日が入る程度に目の粗いザルやカゴを上からかぶせておきます。食卓用の蚊帳も使えます。 ちなみに研究室では、百円ショップで見つけた「他用途ネット」を使用。これは筒状の網で、中に食品をいれ、吊せるのでベンリ。釣具屋さんなら1000円くらいで丈夫なものを売っているそうです。 数時間だけ干した野菜は、市販の乾物と違い、水もどしの必要がありません。手軽にすぐに使えます。長期保存をめざすなら、2、3日かけてカラカラに干しあげる。その場合は、日が暮れたらとりこむこと。 薄い輪切り、乱切り、形によって歯ごたえが異なります。干すと縮むので、多少厚みをのこすのがポイント。たて半分にカットしたときは、水分の多い種の部分はスプーンでこそいでから干すと早い。 きゅうりと比較して、トマトは少々辛抱を必要とする干し野菜です。その形状から、カラッとしあげるには、たっぷりの日差しと時間がいります。 きゅうりと同じようにトマトも種をとるほうが、早く乾きます。でもトマトはその半分が種。とると骨組みしか残りません。そこで種をとらずに、数日かけてじっくり干すのがオススメ。きゅっと身のつまった、濃厚なドライトマトにしあがります。ただ輪切りは種がこぼれるので、とったほうが干しやすいでしょう。 それでも数日かけて干すのはたいへんです。気がむいたときに干し、その日のうちにとりこむセミドライでも、甘みが増し、やわらかい食感をたのしめますからお好みで。また初めて干す方は、ミニトマトでおためしを。乾燥が早く、扱いやすいと思います。 数日かけて干す場合は、日が暮れる前にとりこみ、翌朝、また太陽の下に広げます。干しあがったら、密閉して冷蔵保存。セミドライで、トマトに水分が残っている状態なら、カビに気をつけ、早めに食べるようにしましょう! 根菜は種類、干し方をえらびません。たくさん干すなら旬の野菜がオススメ。おいしいし安いし、気がねなくたくさん干せます。でも最近は、どんな野菜も時期をえらばず手に入りますよね。旬を逃した野菜も、干すことでうま味や歯ごたえが増し、おいしくなります。南瓜、さつま芋、人参、蓮根、牛蒡、etc、etc。思いつくまま干してみてください。 厚切り、乱切り、スライス、お好みでカットを。最初は薄く切るほうが、干しあがりの成果が目に見え、満足できるかもしれません。あるいは煮ものに使う予定なら厚切りか乱切り、炒めるなら千切りと、その日の献立に合わせてカットし、干すのも有効。薄いものなら2、3時間、厚めに切ったときは半日ほどで成果があらわれます。 また牛蒡やじゃが芋など、野菜によっては「あく」で黒っぽく変色するものがあります。「あく」もうま味。使って問題ありません。でもどうしても気になるなら、南瓜や人参など、変色しにくい野菜を使うといいでしょう。 根菜はそのものの風味が増し、甘みや香りがつよくなります。素揚げや素焼きでもじゅうぶんおいしい。煮るときも炒めるときも、調味料は少量でよし。また揚げものなら、ものの数秒でカラッと揚がります。湯通しならぬ、油通しのつもりで。鍋のそばからはなれてはいけません。 ドライジンジャー、ドライガランガー、乾姜(カンキョウ)などと呼ばれ、丸ごと、スライス、粉末、皮のみと様々な形状で販売されている干し生姜。漢方にも使われる生薬で、香辛料として料理にも使います。漢方で使うものは、蒸してから乾燥させることもあるようですが、調理で使うなら天日干しでじゅうぶん。カンタンに作れます。 洗って土を落としたら、皮ごとスライスして天日に干す。まるごと干すと時間がかかりますが、皮だけ、あるいはスライスなら半日でカラッと乾きます。 ふだんなら生ゴミにしてしまう野菜の種の中にも、干して食べられるものがあります。たとえば南瓜の種。パンプキンシードと呼ばれ、お菓子やパン作りに使ったり、おつまみとして塩をふったものが販売されています。 干し生姜と同じく漢方にも使われる生薬で、ビタミン、ミネラル、リノール酸を含んでいます。水洗いして、半日かけてカラッと干す。それを焼き色がつくまでから炒りします。 ただし食べられるのは、中の種子のみ。売っているパンプキンシードは緑色をしていますよね。あれが種子です。炒ったあと、殻をわって種子だけ食べます。ときに種がやせていて、中身をとりだせないこともあります。 じっくり炒ったら、キチンバサミや歯で噛みわり、中身をとりだしてポリポリ。少々めんどうではありますが、香ばしくて美味。塩をたっぷりふった市販のパンプキンシードよりヘルシーです。 夏の干し野菜と同じように、晴れた秋の日には秋の野菜を干すとおいしくなります。とくにきのこは扱いやすく、いっそう香り高くなります。 まずごみをはらい、洗わずそのまま日にあてます。椎茸ならじくごと、しめじや舞茸なら石づきをのぞいてほぐし、エリンギは縦に半わり(大きければ更に半わり)に。カラカラにするには、夏より時間がいりますが、軽く水分を飛ばすつもりで、使う分だけを半干しにしても、風味よくしあがります。椎茸なら日にあてることでビタミンDも増えるので、生椎茸でも干し椎茸でも、ひだを上にして干してみてください。 またくだものも、干せば自家製のドライフルーツになります。自家製のドライフルーツは、市販のドライフルーツのねっとりした舌触りとはひと味違う、フレッシュな甘酸っぱさが魅力。ポイントは、 熟したものより、多少かたさが残るものが扱いやすいでしょう。柿なら皮をむき、りんごは無農薬なら皮ごと、薄いくし形に切って日なたに干す。サラダやお菓子のトッピングのほか、肉や魚料理、カレーと煮こんでも深い味わいに。りんごは、紅茶と煮だしてアップルティにしても楽しめます。 ノーワックス、無農薬なら、みかんの皮もおすすめです。七味唐辛子に入っている陳皮とはみかんの皮のこと。薬味として、また入浴剤にも使えます。 11月後半、八百屋さんやスーパーに渋柿が並びはじめたら、干し柿作り。皮をむき、ビニールひもの先端に結びつけ、物干しにひっかけてぶら下げておきます。 好みにもよりますが、押すとふっくら弾力がある状態でとりこむと、柿の熟した甘みとソフトな食感を楽しめます。 地域にもよりますが、秋口には生の唐辛子が店先に並びます。「1年分買っていく人が多い」とは八百屋さんのお話。干して保存すれば1年は使えます。辛みの効果がおよそ1年。 冬の野菜、大根。気軽に干して、干し大根にしてみましょう。手作りなら、大根の厚み、切り方などアレンジ自在。生のまま干すか、茹でて干すか。それだけで食感も違ってきます。また市販の干し大根は、皮をむいたものがほとんど。よく洗って、皮のまま干せば、市販品では味わえないコリコリした食感がたのしめます。 ざるに干す場合は、鳥につつかれることがあるので、ネットをかぶせるなど「鳥対策」を忘れずに! 雪がふるような寒い地方なら、夜も外に放置し、凍らせると凍み大根になります。ただし冷凍庫で凍らせると、大根が黒ずんでしまうので避けましょう。 干しあがったら洗って、ポリポリつまんでみてください。かむたびに、奥歯のほうからじんわり甘みがやってきます。風味がつよくてびっくりするかも。市販の干し大根とおなじように煮もの、炒めもの、ピクルスなど漬けものと広く使えます。 |
[ 150] しらす干し混入物リスト
[引用サイト] http://fish-exp.pref.shizuoka.jp/mame/shirasu/mazemono.htm
昔のしらす干しには混じり物が多く、小さなイカやエビを拾い出すのが楽しかったものですが、最近は漁業者や製造業者の努力により、混じり物はほとんど見かけなくなりました。そのためか、たまにしらす干しに別の生物が混ざっていると不安に思われる方も多いようで、当研究所にはしらす干しの混入物に関する問合せが頻繁にあります。今回、しらす干しに混入する生物について、当研究所の調査で漁獲物から見つかった生物や、水産試験場に混入物として持ち込まれた生物などを整理しましたのでご紹介します。 エソ類稚魚頻繁に出てきます。お腹に並ぶ黒い大きな斑点が特徴です。親は砂泥底に棲んでおり、口が大きくどう猛な魚です。カマボコの原料となっていますが、エソが入っているものは高級といわれています。 アナゴ類仔魚学術的にはレプトケファルス幼生と呼びますが、東海地方では通称「ノレソレ」と呼ばれています。透明な細長い木の葉のような形をしています。ウナギやアナゴ、ウツボなどがレプトケファルス幼生になることが知られています。シラスに混じるのは多くがアナゴ類のようです。 アジ類稚魚食卓に出てくるマアジやその他アジ類の子供です。春に出てきます。(写真は標本のため生きている時の色と異なります。) タチウオ稚魚食卓に出てくる太刀魚の子供です。夏以降によくみられます。(写真は生きている時の色と異なります。生きている時は親と同じ銀色です。) ヒイラギ稚魚地方名でジンダベラやネコマタギ、ネココロシなど呼ばれています。素干し等で食用にされています。(写真は生きている時の色と異なります。生きている時は親と同じ銀色です。) イカナゴ子供はシラス状で、小女子(こおなご)として流通しています。瀬戸内の釘煮などで有名な魚です。親は夏になると砂の中に潜って夏眠をします。 イケカツオ稚魚夏以降に出てきます。南方系のアジの仲間で、黒潮に乗って沿岸にやってきます。親は70cm位の大きさになります。(写真は生きている時の色と異なります。) カニダマシ類ゾエア幼生前方に1本、後方に2本の長く伸びたトゲが特徴です。その形から通称「人工衛星」とも呼ばれています。カニダマシ類という生物の子供で、浮遊生活をしています。親の形はカニに似ていますが、実はヤドカリに近い仲間です。トゲが硬くてシラスに混じると商品価値が下がるため、嫌われています。 カニ類メガロパ幼生カニ類ゾエア幼生が成長するとこのメガロパ幼生になります。親の形になる一歩手前の段階です。 シャコ類幼生昆虫のカマキリを思わせる形から、通称「カマキリ」と呼ばれています。シャコ類の子供で浮遊生活をしています。 エビ類のフィロゾーマ幼生イセエビ類やセミエビ類の子供で浮遊生活をしています。木の葉に似た平たい形をしています。シラスに混じるのはほとんどが沿岸性のセミエビ類のフィロゾーマ幼生です。 オキアミ類エビに似ていますが、エビではありません。魚釣りの餌などに利用されています。背甲(頭の甲)下にエラが露出しているのが特徴です。 アミ類これもエビに似ていますが、エビではありません。魚釣りの撒き餌として利用されており、アミエビ、コマセアミなどと呼ばれています。シラスと一緒に釜ゆですると赤い色がシラスに移るため商品価値が下がってしまいます。 アキアミアキアミという名前ですが、本当のエビです。サクラエビに比較的近縁のエビで、サクラエビと同様に遊泳生活をしています。サクラエビより小さくて白く、国内では素干しやしおから(あみづけ・あみしおから)などに利用されています。尻尾の付け根の赤い斑点が特徴です。 ユメエビ類変な形をしていますが、エビの仲間です。頭胸甲(頭の甲)の前半部が長く伸びているのが特徴です。透明な体で浮遊生活をしています。非常に小型で全長1cmほどです。このエビの仲間はエラがありません。 ウオノエ類魚につく寄生虫として知られています。種によって様々な形をしています。脚の先が鎌状になっているのがウオノエ類の特徴です。陸上のダンゴ虫と近縁です。 ヘラムシ類これもダンゴ虫と近縁です。やはり種によって様々な形をしています。海底の砂の中や、藻場などに多く生息しています。 稚イカイカの子供です。時にはヒメイカやミミイカのような親になっても体が小さいイカが入ることもあります。 ウキヅノガイ浮遊生活を送る貝の仲間です。針のようにとがっており、これの混ざっているシラス漁獲物の中に手を入れるとチクチクするため、通称「チクチク」と呼ばれています。殻はもろいのですが、手に刺さったり、口に入ると不快な感触がするのでシラスの商品価値を下げてしまいます。 ヤムシ一見シラスに似ていますが、魚ではなく毛顎(もうがく)動物と呼ばれる生物です。多くの種類がいますが、全て海洋プランクトンです。透明で細く、ひ弱に見えますが実はかなりどう猛な生物で、シラスを丸呑みにしている時もあります。(写真をみる) 羽アリアリは繁殖の季節になると、雌アリ(将来の女王アリ)と多数の雄アリが集団で巣から飛び立ち、繁殖行動を行います。これを結婚飛行と呼びますが、その過程で海上に落下したアリがしらす網に入ることがあるようです。結婚飛行の時期は種・地域によって決まっており、シラス網にアリが入るのは特定の時期に限られています。 シラスはイワシ類の子供ですが、静岡県で獲れるシラスには3種類あります。それぞれの見分け方についてご紹介します。 カタクチイワシ現在シラスのほとんどはカタクチイワシの子供です。・頭が丸くて下あごが上あごより後ろにある。・背びれとしりびれが接近している。などの特徴があります。(成魚の写真) マイワシ1980年代後半のマイワシ資源が豊富だった頃は春先を中心としてシラス全体の30%程度を占めていましたが、現在は1%未満です。・頭が角張っていて、下あごが上あごより前にある。・背びれとしりびれが離れている。・全体的に黒ずんでいる。などの特徴があります。(成魚の写真) ウルメイワシシラス全体に占める割合は1%未満です。・鼻先が三角形でとがっている。・頭部に色素胞がない。などの特徴があります。(成魚の写真) |
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